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SketchBook【R18】

第7章 Sketch2 --漆黒




一瞬、目の前が真っ暗になった。


『お…父さん……?』


視界と声が、用を成さなかった。

まるで冷水を浴びたみたいに体が引きちぎられて感覚が無くなる。


濁った色で荒い息を吐いていた。
こんな姿が私のお父さん?


ずんっと突き上げられて、顎を逸らした時にひゅっ、と喉が鳴りやっと空気を吸えた。


「────はっ、は…っ」


ミーシャは目を見開き浅い呼吸を繰り返した。

見上げる男は確かに先ほど話をしていた私の家族だ。


私の中にお父さん、が?


掴まれている腕を振りほどきたかった。
耳に入ってくる水音から耳を防ぎたかった。


それも叶わない。


「醒め……て」


こんな夢はもう止めて。


ミーシャがぶるぶると体を震わせ、血を吐くような叫び声を上げた。


「っやああ、あッあああああ────!!!」




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