第19章 Sketch6 --双龍の嫁
「ゃああ…あっあ…だめ、そこは…あうっ…っ! もう、やぁあっ」
「……そのせいか、急にこっちもすぼまって」
風龍が気侭にそこを弄り続けます。
陰核の周囲にくるくると粘液を塗り込んで、そこの被膜をなぞったり、挟んで震わせてきたと思うと離してつついたり。
無意識のうちにわたしは腰を前後に揺らしていました。
揺らした腰を後ろに落としたときに水龍が深くに入ってくる、そのタイミングでまた大声を上げました。
次々にわたしから滴る潤いもあいまって、前と同様にスムーズな挿入が続きます。
ずるる、ずるるっ…! クチくちゅっ、ズチュ!
「あッアッ…気持ち、気持ちいいっ…はあっだめぇえっ……んぁあっ…! あぁんっ!」
大きく足を広げられ、すべてを晒して体をくねらせて喘ぐ、今のわたしの痴態は目の前のもう一人の夫にどう映っているのでしょうか───────それは分かりませんが、吸い込まれるような翠の瞳は時おりその濃さをわずかに変えながらも、片時もわたしから逸らされませんでした。
男性器の先端に巻き付くように、体内の水龍のしるしがねっとり動きはじめました。
信じられないほど深くに届いている奥がくすぐられています。
「……っ悦すぎる。 一度出すよ」
どれだけ開かれているのか、わたしのそこはどうなっているのか。
ただ射精の予兆を感じ取り、何も分からないままわたしは水龍の体に後ろから抱き込まれ、がくがくと打ち震えました。
「───────ぁあああッっ…!!!」
どくん、どくっ、どくどくっ。 大量の精液がわたしの中に流れ込んできます。
その熱さに叩かれるたび、その多幸感に喉から声にならない喘ぎが洩れ出ました。
その感覚は風龍の時とも似た、内から強烈な気が溢れてくるようなものでした。
「ああ……沙耶」
ため息混じりに耳をくすぐる彼の声が、きつく押し付けられ触れている頬に降ってきました。
背中に当たっている彼の胸からは、血潮を感じる鼓動が振動となって聴こえてきます。
「水龍」
風龍に声をかけられた夫が息を吐き、わたしとの繋がりを注意深く抜くと、ばさりと髪を掻きあげわたしの肩を抱き寄せました。
「ん……あんまり良くってね。 やはりしるしの選んだ場所との交わりは堪らないものだね」