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SketchBook【R18】

第4章 Sketch2 --夢魔※



「こりゃあまた、えらい若い娘だな。 大丈夫なのか?」


男は簡素なベッドに腰掛けている少女を見て開口一番そう言った。
ベッドと簡易的なテーブルセットが配された、薄暗い部屋だった。


「心配ありません。 とある家柄の出でさ。 まだ若干見たガキではありますがね。 この辺ではお目にかかれない上玉だもんで、是非旦那様にと」

「しかしこんな、……うちの娘よりも小さな」


二人の男の、その値踏みする様な目付きに少女は怯え、自身の体に腕を回しますます小さくなった。

客は大柄な中年の男だった。
この前は、太ったどこかの男爵だという男。
またその前は、ここの用心棒が仕事前に味見だとかで因縁をつけて少女を抱いた。

つまりこの男で今日、彼女が相手をする男は三人目になる。

片方の、痩身で初老の男性が客の耳元で何かを囁く。
ごゆっくり。 意味ありげな視線を男に向けてそう言うと、重い木造りのドアを閉じて室をあとにした。



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