第5章 【オールキャラ】気になる恋のお相手は
side:セツ
事の発端は、雑談中のアカリのこの一言だった
「好きな人かぁ……かしこい人、かな」
その一言を境に、なんだか空気が変わったような気がした
「フン、わかっているじゃないかアカリ
知性のないヤツに価値なンて感じられないよね
まあ、僕は汎だから行為を向けられようが興味ないけどね
果たして僕より頭のいいヤツがこの船にいるのかな?」
一番興味がなさそうなラキオが真っ先に反応したのは意外だった
興味あるんじゃないか……
「おいおい、かしこいって言ってもいろいろあんだろ。いくら頭良くたって、ヘイト買ったら生き残れねえだろうが
目立たずに最後まで生き残る、
それこそかしこさってもんだろ。ァンダスタァン?
ちなみに俺は興味ありまくりだぜ、アカリ」
……残念だけど、その発言が今すごく目立っているよ、沙明
「確かに、頭の良さはラキオには敵わねえかもしれねーよ
でも、生き抜くかしこさってなら、俺も負けてねーよ
伊達に肉体労働で鍛えてねーし、料理だって得意だしな
それに、勘だって悪くないほうだぜ」
シピまで加わってきた
……ていうかあれ?シピって猫になりたかったんじゃ……
こんなに紛糾すると思わなかったのか、アカリは「ええっと……」と困惑気味だ