第3章 #02 ようこそ
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とあるビルにひっそりと構える薄暗いバー。
「ん?これは…」
黒い霧を纏う男、黒霧。
黒霧はバーのカウンターに1枚の写真が置いてあることに気付いた。
先程まではなかったものだ。
死柄木弔がいたその場所に、裏に返して置いてあった。
そっと手に取り、表に返した。
「ほう」
SOUND ONLYと表示されたテレビ画面から、不気味な低い声が流れた。
「先生、ご存知なので?」
「いいや、知らないな。だが、ーーー」
乾いた笑いが薄暗いバーの中で響いていく。
「面白い…弔が、特定の人物に興味を示すとはな。敵意以外で」
写真の中に写った少女。
どこかのビルの屋上で、白い翼を大きく広げて佇んでいた。
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