第1章 #00 記憶
【 わたしが来た!! 】
テレビから聞こえる、No.1ヒーローの声。
その姿は液晶越しでも輝いていて、子供のわたしでも憧れる存在だった。
何度も何度も何度も何度もその姿を見た。
かっこよくて、輝いていて、笑顔で助けてくれるヒーロー。
そんなヒーローに、わたしもなりたいと思った。
いや、なれると思った。わたしなら。絶対に。
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「オールマイト、ちょうかっこよかったよねえ!!!!」
「あたりまえだろ!?No.1ヒーローなんだから!!」
緑色のモサモサ頭と、金髪のツンツン頭。
出久くんとかっちゃんとは家が近い幼馴染。
ほぼ毎日こうやって集まって、ヒーローごっこをして遊んでいる。
『あのときのパンチとかすごかったよね!!敵さんバーンってどっかとんでっちゃったもん!!』
「ハッ、オレがヒーローになったらあんな敵一瞬でふっとばしてやるぜ!!!!」
ばちばちと手のひらから火花を散らしている。
かっちゃんの個性は【爆破】
ヒーローらしい、ものすごくインパクトのある個性で憧れた。
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