第2章 不思議な不思議なお狐様。
ーーーふと気づけば、
あたりは真っ暗になっており、
ぽつ、ぼつ、っと雨が降ってきた。
今服が濡れてしまえば、
帰る頃には風邪を引いてしまう。
バチが当たりそうではあるが
背に腹はかえられない。
私は駆け足で神社の中へと入ったーーその刹那。
「って、雨やんだ?」
突然雨が止んでしまった。
山などの天気は変わりやすいと聞いたが
こんなにすぐ変わってしまうのだろうか…
「………ど、どう言うことだ?」
雨が止んだので神社からでると
外は真っ白になっていた。
ーーわかりやすく言うと、何もなくなっていた。鳥居の先があなが開いたかのように真っ白に塗りつぶされていたのである。
訳がわからない事が連発し、思わずパニックになった。突然消えた道が怖くなり、思わず後退りする。 どうすればどうすればどうすれば、同じ言葉を繰り返すだけになってしまった。だから気が付かなかったのだ。
後ろの影に。