第5章 ミッション失敗…?
モナカ饅頭を買ってからタケミチの家に着くとマイキーとドラケンが鉢合わせており、険悪なムードに包まれていた。
「あん、テメーなんでココいんだよ?」
「あ?てめーこそなんでココにいんだ?」
「マイキー君!?」
家からドラケンを追っかけてきたタケミチもマイキーがいることに驚いている。
「オレはタケミっちのお見舞いだよ」
「オレもそうだよ」
「は?タケミっちはオレのダチだし。オマエ関係ねえじゃん。なぁ?タケミっち」
「へ?えっと…」
「あ?何言ってんの?オレのダチだよなぁ!?タケミっち」
「あぅ…えっと」
睨み合いが続く二人に迫られ、タケミチは困った顔でマイキーとドラケンを交互に見た。
「こんにちは」
「「!」」
「カノト!?」
二人に問い詰められたタケミチがあまりにも可哀想でカノトは助け舟を出した。
「なんでオマエまでココにいんの?」
「タケミチくんのお見舞いです」
機嫌の悪いマイキーと目を合わせず、モナカ饅頭が入った紙袋をタケミチに見せる。
「モナカ饅頭買ってきたから一緒に食べようと思って」
「は?なんでカノがタケミっちと一緒に食べるんだよ」
「何か問題でも?」
「オレとの約束の方が先じゃん。一緒にココア飲んでくれんだろ?タケミっちを優先すんなよ」
「今のマイキーくんとは一緒に飲みたくありません」
「!」
冷たく突き放せば、マイキーは驚いて目を見開いた。
「あっそ。じゃあもういいや。オレも今のオマエと一緒に飲みたくなんかねーし」
「……………」
カノトは悲しげに目を伏せた。一瞬ショックを受けたような顔を浮かべたマイキーも素っ気なく突き放し、どこか苛立ったようにドラケンに視線を戻した。
「どけよ“デクノボー”。通れねぇよ」
「あ?オマエがどけよ“チビ”」
「ちょ…ちょっと、ちょっと待ってくださいよ二人共!」
「「あ!?」」
鋭い目がタケミチに向けられる。二人の間に入り、両手を広げたタケミチは二人の喧嘩を止めようとした。
「何があったか知らないっスけど喧嘩はダメっスよ!!!二人とも落ち着いてくださいよ!!?」
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