第40章 これからもずっと傍に(♥)
「万次郎くん」
「なぁにカノ」
「(声が優しすぎる。)」
「それともし"マイキーくん"って呼んだらお仕置きな♪」
「何する気ですか…?」
「きもちーコト♥」
「っ………!!」
何を想像したのか、カノトの身体が小さく震えた。それを見たマイキーがニヤニヤ笑いながら揶揄うように言う。
「どんなことされんのか言ってないのに、体がビクッて震えた。カノやらしー。オレにえっちなことされるって思ったんだろ〜」
「思ってないです!!というか外であんまりそういう言葉使わないでください!!」
「あーマジで可愛い。なぁ、もう部屋に戻ろ。オマエが可愛い反応ばっかするから今すぐ抱きしめたくなった。そんで風呂入ってオレとイチャイチャしよ」
「イタズラしないでくださいよ…」
「ん〜?オレに何されると思ってんの?」
「マイ…万次郎くんの考えてる事なんてお見通しです。どれだけ一緒にいると思ってるんですか」
「今マイキーくんって呼びそうになったのに、咄嗟に言い直したか…チッ」
「(舌打ち!?)」
咄嗟に出そうになった愛称を慌てて言い直したカノトに、マイキーは不満げに舌打ちをし、悔しそうな顔をした。
「そうやって意地悪するならお願い聞いてあげませんよ」
「ヤダ。もう意地悪しないから名前で呼んで。カノに名前で呼ばれたい…」
しゅんっと落ち込んだマイキーに正面から抱きしめられる。普段なら恥ずかしくて引き離すところだが、幸い周りには誰もおらず、そのまま抱きしめられてることにした。
✤ ✤ ✤
手を繋ぎながら部屋に戻ってきたカノトは汗でベタついた体を流したくて露天風呂に入ろうとするが…
「万次郎くん、お風呂…」
「うん、一緒に入ろうな」
「(イタズラされないといいな…)」
一緒に入る気満々のマイキーの嬉しそうな顔を見ると"やっぱり一人で入ります"とは言えなくなり、結局マイキーと一緒に露天風呂に入ることになった。
「はぁーやっぱ運動した後に入る風呂って気持ちいいな!」
「……………」
「この温泉、美白効果があるんだって。カノの柔らかくて綺麗な肌が更にスベスベになるなー」
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