第3章 ふたりを繋ぐ証
「すみません!何も聞こえないです!もう少し大きな声で言ってもらってもいいですか?」
「…オマエ軽いんだから落ちんなって言ったの!」
「お、落ちません!気をつけます!」
「……………」
「(こんな所で落ちたら絶対死ぬ…!!)」
マイキーの運転にビビりつつも、東卍の集会場所である武蔵神社に向かった。
✤ ✤ ✤
「あ?カノと一緒だったのかよ、マイキー」
「うん」
「(うわ…東卍メンバー!)」
集会場所に着くとそこには東卍のメンバー達が集まっていた。バイクから下りたカノトはヘルメットを外しながらその光景に圧倒される。
「!それ…」
「?」
カノトの胸元のパズルピース型のネックレスに気付いたドラケンはチラリとマイキーを盗み見る。
「ドラケンくん?どうかしましたか?」
するとマイキーの胸元にも同じ色違いのネックレスがぶら下がってるのを知り、ふと笑った。
「オマエだったんだな」
「え?」
「こないだマイキーから人気のアクセサリーショップはどこかって聞かれたんだよ。普段アクセサリーとかしねぇのにおかしいとは思ってたんだけどよ…そういうことだったんだな」
「あ、もしかしてドラケンくんがあの店教えてくれたんですか?」
「おー」
「とても素敵な品物ばかりでした」
「(それをどういうつもりでコイツに渡したのかは知らねぇけど…少なくともアイツは興味のねぇ奴に何かをあげたり贈ったりしねぇ。特に…ペア物は尚更な。)」
少し離れた場所で他のメンバーと喋っているマイキーを見る。
「ドラケンくん?」
「………。ま、なんでもいいか。なぁ、カノ?」
「わっ!」
ぐしゃぐしゃと髪を掻き回される。
「ピン留めがズレるんですけど…!」
「あ?また留め直せばいいだろーが」
「うぅ……」
「ケンチン」
「!」
「あんまソイツいじめんなよ」
「……………」
顔は笑んでいるが、目が全く笑っていないマイキーにドラケンは深く大きな溜息を吐く。
「はぁぁあー…ガキかよ」
「え?」
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