第24章 約束を破った罰として
「マイキーくん…何を…」
恐怖と戸惑いが交ざった表情を浮かべる。心臓がドクンッと大きく跳ねた。
「なぁカノ…なんでオレを置いていなくなったんだよ?」
「え……?」
「ずっと傍にいてくれるんじゃなかったのか?なのにオマエはタケミっちと一緒に東卍を出て行った」
銃をカノに向けながらマイキーは悲しげな表情で言う。
「オマエだけは絶対にオレの傍を離れないって信じてたのに…よくも裏切ってくれたな」
「(待って…どういうこと?)」
ドクンッ
「(私また…マイキーくんの傍を離れたの?一体、どうして…?)」
「なんとか一人で頑張ったんだ。でも抑えられなかった。オレがオレでなくなる事を」
「マイキーくん…それどういう…」
「本当はオレの傍にいるのが嫌になったんだろ?」
「!?」
「だから別れも告げずに消えて…ずっと会わなかったんだろ?我儘言って困らせるオレに愛想が尽きて、それが嫌でオレの傍を離れたんだよな?」
「そんなはずないじゃないですか!!」
「ならなんでオレの前から消えた!?」
「っ…………」
「あれだけ約束させてもオマエは結局オレの傍を離れるんだな。ふざけんなよ…ずっとオレの傍にいる気もないクセに守れもしない約束なんかしやがって…!!」
「マイキーくん違…」
「何なんだオマエは!!?」
怒り任せに叫ぶマイキーの目の下に青筋が浮かび、苛立ちを含んだ声でカノに怒る。
「あと何回約束させればオレの傍を離れない?口約束がダメならオマエを攫って今度こそどこかに閉じ込めてやる。そうすればオマエは永遠にオレしか見なくなるだろ」
「マイキーくん…」
「もう…疲れた。オマエの事を考えるのも…想うのも。なんでオレばかり…オマエの約束を馬鹿みたいに待ってたんだろうな?」
「マイキーくんだけじゃないです。私だって貴方の事を考えたり想ったりしてます」
そう答えるとマイキーは顔を切なげに歪め、冷たい目でハッと嘲笑う。
「嘘ついてんじゃねーよ」
「嘘なんかじゃ…」
「オマエはこれっぽっちもオレの事なんて考えてないし、想ってもねークセに」
.