第21章 隠さない独占欲
「分かり…ました」
「ホント?」
カノトは小さく頷く。マイキーは壁に掛けられたカレンダーを見る。
「カノの誕生日ってもう少しだよな?」
「え、はい…」
「その日にオレと最後までスる。」
「!」
「体がビクッて跳ねた。…大丈夫。絶対痛い事はしねぇし、激しくシたりしねぇから。ちゃんと二人で気持ち良くなれるように優しくする。それだったらオレとシてくれる?」
「はい…」
「カノ、こっち見て」
伏せていた目をマイキーに向ける。
「オレも頑張るから一緒に頑張ろ?」
「はい」
「ん、いい子。」
優しく微笑んだマイキーが、おでこにちゅっとキスを落とす。
正直色々と不安はある。ただ26にもなって未だに処女というのは流石に恥ずかしい。だから過去の自分の体で初体験が卒業できるなら…それは大好きな人に捧げたい。
「今日の集会でさ、半間がオマエも連れて東卍抜けるって言ってただろ?」
「!」
「オレ、不思議に思うんだ。あいつは何でそこまでしてオマエに執着してんだろって」
「それは私にも分かりません。半間とはあの日初めて会ったんです。急に勇者チャンなんて呼ばれて戸惑いましたよ」
「あいつの目、オレに似てた。」
「え?」
「"オマエを絶対に逃がさない"って目。どんな手段を使ってでも、カノを自分のモノにするっていう強い執着心があった」
「それは…怖いですね」
「でもオレは半間にもオマエを渡すつもりはねえ。あいつがどんなにオマエを欲しがってもだ。だからオマエはオレが守る。あんな奴に奪われるなんて死んでも御免だ」
ギュッと抱き締める手に力がこもる。
「じゃあ守ってください。私はマイキーくんのモノです。他の人のモノになるなんて死んでも御免です。でも守られるだけじゃ嫌なので、私もマイキーくんを守ります」
「頼もしいなぁオレの可愛い恋人は♪何があっても絶対に守り抜く。マドカさんともそう約束したからな」
「はい」
「笑った顔超可愛い〜♥」
むぎゅーっと抱き竦められ、"うっ"と苦しげに声を洩らす。
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