第18章 ふたりきりのクリスマス
「(ホントに嬉しすぎて涙出そう。帰ったら早速部屋に飾ろう!)」
ニコニコと笑いながらプリザーブドフラワーに蓋をしてテーブルに置いた。
「イルミネーションと言いクリスマスプレゼントと言い、マイキーくんには貰ってばかりですね。生憎プレゼントは用意出来なかったですけど…お礼に何かさせてください」
「カノは律儀だなー。別にいいって言ってんのに。そんなにオレにお返ししたい?」
「…したい、です。」
ニコッと意味深な笑みを浮かべたマイキーに嫌な予感を覚える。
「仕方ないなーオマエがそこまで言うならお礼させてあげよっかな〜」
「マイキーくん…わざとらしいです」
「ねぇカノ」
名前を呼ばれ、目線を合わせると、マイキーは優しい顔でにこりと笑う。
「……しよっか?」
その台詞に綺麗な紫色の瞳が大きく見開かれる。"え?しよっかって…え?"と戸惑いながらマイキーを見た。
「あ、あの…"しよっか?"って、何を…?」
「何って…キスだけど?」
「へ?キス?」
「それ以外に何があんの?」
マイキーがキョトンとした顔で言った。ぽかんと呆けていたカノトだが完全に勘違いだと気付いた途端、恥ずかしさでぶわああっと一気に顔が紅くなった。
「やっ!!そうですよね!!それしかないですよね!?あはは!!私ってば一体何を…」
「顔すげぇ真っ赤だけど…何想像したの?」
「べ、別に何も想像してませんけど!!」
「ふーん…あ。もしかしてぇ〜」
ニヤニヤしながらマイキーはカノトにぐっと顔を近付け、意地悪そうに呟いた。
「えっちなことすると思った?」
「!!」
「あは♪図星だ♥」
「ち…ちちち違ッ…!!」
「いいよ、オマエがしたいなら。」
「え?」
「ちょうどすぐそこにベッドもあるし、押し倒してたくさん愛してやろうか?」
「ま、マイキーく…」
「お返し、してくれるんでしょ?」
「っ………!!」
するりと手が繋がれる。
「オレとえっち、しよっか?」
ぐっと手を引かれ、ソファーから立ち上がると、戸惑いの表情を浮かべたまま、ドサッとマイキーにベッドに押し倒された。
next…