第14章 我儘な総長は照れ屋な彼女が愛おしい
「ん…ぁ、ま…待っ…て…んぅ…っ」
キスの合間にマイキーを制止させようとするもキスに夢中で聞いてもらえず、マイキーの浴衣を掴む手が震える。
「ふっ!?」
耳朶を挟むように優しく撫でられ、ビクッと体が震えた。
「み、み…っ…やぁ…っ」
「(えっろ…。やばいすげー可愛い。耳弱いの知ってたけど、キスと同時にすると気持ち良すぎてダメなんだっけ…)」
「んふ…あ、ぅ…んんっ…」
「(あー…目がとろんってしてる。)」
「耳、触らな…でっ。んぁ…うぅ〜…」
「(…ビクビクしてんのやばっ。あー涙まで出てんじゃん…)」
「んっ…は…ぁ…んん…ん…」
耳とキスを同時にしながらマイキーはカノトを見た。気持ち良くて泣いちゃうカノトに更に興奮し、唇をぐっと押し付ける。
「んんっ!?」
ビクッと体が跳ねた。耳は優しく擦られ、キスはマイキーの舌が逃がさないというように絡んでくる。
「んっ…ふ…あ…んぅ…はぁ…ん…」
「(これ以上はさすがにオレがやばい…マジで襲う。)」
ギリギリのところで何とか堪え、唇を離す。お互いの舌が離れたくないというように唾液が糸を引く。
「(やっと長いキスから解放された…)」
「カノ、平気?」
「…平気に見えますか」
「頬もピンク色で涙も潤ませてすげーえっちだね♪」
「ばか。」
いつもの調子に戻ったマイキーに辛辣に言葉を吐き捨てる。頬を膨らませ、怒ってますよオーラを出し、マイキーを軽く睨む。
「…深いやつしましたね」
「歯止めが効かなくて♥」
「する時は言うって言ったのに」
「でも気持ちよさそうにしてたじゃん。もしかして深いのも好きなんじゃない?」
「す、好きじゃないです…!」
「動揺してる〜♥」
ぷぷぷ〜っと口に手を当て笑われ、からかわれたカノトはむっと頬を膨らませた。
「ね、今度は優しいちゅーしよ」
「しません。」
ちゅっ
額にキスを落とされる。
「しないって言ってるのに…!」
ちゅっ
「ん……」
今度は瞼の上に。
「マイキーく…」
ちゅっ
今度は頬に。
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