第2章 秀一くん
「…………ちゃん……………………ぇちゃん………」
ん?何だろう……呼ばれてる?
「お姉ちゃん!」
「っ!!はい!!」
ビクッとした拍子に勢いよく状態を起こす。
と、
ゴンッ!!
というものすごい音がした。
「うっ!…………い、たい」
「つぅぅ………!!」
二人で頭を抱える。
どうやら私は秀一くんに激突してしまったらしい。
頭に激痛が走る。
「ご、ごめんね………」
「ううん、こっちこそ、驚かせちゃって……」
痛みのせいで涙目になった秀一くんが、私を覗いていた。
あぁぁ!朝からカワイイ!
もう朝ごはんは秀一くんが作っていた。
料理、出来るんだ……。
お皿にはベーコンエッグとパン。
美味しそうな匂いが鼻をくすぐる。
というか美味しかった。
初めて見る、秀一くんの制服姿。
可愛いのは変わらないけど、どこかカッコよさもある。
「?……着がえないの?」
「え?あぁ!着替えるよ!」
じっと見ていたら秀一くんにツッコまれた。
うぁぁ、変な人だ、私。