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3ヶ月の恋人(鬼滅の刃 煉獄杏寿郎)

第6章 秋の鬼滅学園文化祭(前編)


急いで開く。

「小野さん

こんにちは!
昨日はパンをありがとう!!
すごく美味しかったです。父も千寿郎も喜びました。

今日の夕方、君の店にお伺いしてもいいですか。
今月の学園祭で君に協力してもらう事を、お店のオーナーに許可して頂きたいと思っています」


煉獄さんはお兄ちゃんに挨拶に来ると言っている。
今日は仕事も早く終わりそうだし、夕方ならお兄ちゃんも手が空いてると思う。


「こんにちは、煉獄さん!

昨夜はありがとうございました。
すごく楽しかったです!
パンも気に入ってもらえて嬉しいです。

今日の夕方ですね、お待ちしています」


送信して思い出した、タルトの事を言いたい!
また送る。

「煉獄さんのお芋のタルトは新商品になりました!
午前中に良く売れてました(顔文字)」


嬉しかったので、笑顔の顔文字を入れちゃった。

返信が来た!


「そうか!!良かったね(顔文字)
あれは美味いです。
俺もまた買いに行きます。

では、今日の夕方にお伺い致します」


煉獄さんも笑顔の顔文字を入れてくれてる!
携帯の画面を見ながら笑っている私は、きっと変な人に見えているだろうな。


新しく出来たサンドイッチのお店は混んでいた。
メニューボードを見ながら、どれを注文するか悩んでいると。

「落としましたよ」

後ろから声をかけられた。振り向くと、私の後ろに並んでいた男の人が私の携帯を持って差し出している。

「あっ、すみません!ありがとうございます!! 」

メニューを見ていて、手から携帯が落ちた事に気が付かなかった。
お礼を言って携帯を受け取りながら顔を見ると、見覚えのある人だった。

黒い艶やかな長髪を一つに結んでいて、和風な印象。
白く整った顔、深く済んだブルーの瞳。
落ち着いた眼差しのためか、寡黙な印象を受ける人…。

あの小料理屋さんで会った事のある人だ。煉獄さんの同僚の先生!
すごく綺麗な人だったから覚えてる。
あの集団は、異常にかっこいい人達だった。

「昼飯か?」

ポツリと話しかけられてハッとなる。
私は覚えていたけど、この人も私を覚えていてくれてたのかな。

「はい!お腹が空いてます」

お互いに相手の確認もせずに話してる。不思議と、その必要を感じさせない人。暗黙の了解の上で話をしているのが妙に落ち着く。






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