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3ヶ月の恋人(鬼滅の刃 煉獄杏寿郎)

第4章 初めてのお出掛け


乾杯した。
と言っても、お兄ちゃんは車だからウーロン茶、私もほとんど飲めなくて
小さなグラスの梅酒一杯だけ。悲鳴嶼さんも、そんなに飲めないので、日本酒を少し。
美味しいご飯を食べながら、楽しく話して料理の追加もした。

「妹子さんの、頑張る姿には感動する…。」

お酒が効いたのか、悲鳴嶼さんは両目から涙を流しながら言った。
私は、笑いながら悲鳴嶼さんにティッシュを渡す。

「悲鳴嶼さんの、技術はすごいです!
一緒に働かせてもらって、どんなに勉強になってるか…。ありがとうございます」

いつも、私にアドバイスしてくれる頼もしい悲鳴嶼さんに感謝を伝えた。

お兄ちゃんは、にこにこ笑いながら

「二人と働けるのは楽しいし、刺激がある。このまま頑張って行こうな!」
と言って嬉しそうな顔をした。

そろそろ帰ろうか、お兄ちゃんが言ったので私は化粧室に行こうと思って部屋を出た。

いくつかある個室も今夜は満室のようで、盛り上がった声が聞こえる。
化粧室から出て、和紙で出来た照明が照らす通路を歩いていたら
個室の一つから、煉獄さんが出てきた。

「あっ!」

私は声が出た。
驚きだった。個室からいきなり金髪が出てきたから。

煉獄さんは私を見て一瞬驚いた顔をしたけど、すぐに笑顔になった。

「小野さんか!こんな所で会うとは奇遇だな!…今日はどうしたの?」

「煉獄さん!昨日はありがとうございました。今日は、兄達が私の歓迎会をしてくれてます。煉獄さんは?」

「俺は同僚との飲み会だ。と言っても、俺は酒を飲まないから食事会だな。」

と言って、明るく笑った。

うんうんと頷く私を見ていた煉獄さんが言った。

「もうお開きなんだ。君はまだ食事中?
君も終わりそうなら、一緒に帰ろう!」

えっ!煉獄さんと?嬉しいけど、どうしよう。

「君の歓迎会はまだ宴もたけなわって所か?」

私はその言い方にクスッとなった。

「私の方ももう終わりなんです。では…兄と別れたら、お店の前で待ってます」

煉獄さんは頷くと笑った。
「ああ!じゃ、また後で会おう。」



お店の前でお兄ちゃんと悲鳴嶼さんと別れた。
お兄ちゃんは送ると言ってくれたけど、私はバスで帰るから大丈夫だと言った。小さな嘘をついてしまった。



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