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【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第13章 幸せのピース


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 やあ、悟、もうすぐ誕生日だな。二十歳か……。君が大人の仲間入りをするのかと思うと少し可笑しくなるよ。あれから君はどんな生き方をしてるんだい?

 さほど変わってはいないんだろうな。特級として呪術界をひっぱりながらも、君のペースを貫いて周りを振り回してるといったところか。

 前置きはこの辺りにして、悟、今、君の心は平穏とは言えないんだろう。共に人生を歩みたいと思える唯一の存在がいなくなってしまったんじゃないか?

 彼女から遺言の話を聞いたよ。五条家は20歳で婚約するんだってな。君の婚約者っていうのは、ひょっとして、その彼女なんじゃないか? 

 話を聞いた時、直感的にそう思ったけど、確信はなかったし、彼女は思い詰めてて、ひとりで何とかしたそうだったから、君の所に戻すのではなく、私が安全な場所を紹介してやった。

 これはちょっとしたゲームでもあってね、私が用意したこの結界を、いつ悟が見破るのか挑んでいたんだが、さすがの君もなかなか難しいようだね。

 彼女を戻すより、悟が迎えに行ってやった方が、ドラマティックなエンディングを迎えるんじゃないかと、私なりの祝儀を送ったつもりだったんだが、君の誕生日も迫っているし、そう呑気なことを言ってる場合ではなくなったようだ。

 どうやら、直哉がその土地を多額の金を積んで買い取ったらしい。悪巧みしてるとしか私には思えなくてね。今すぐ行ってやった方がいい。私は君たちが不幸になるために、手助けしたわけではないから。

 場所は大まかにこのメールに添付しておく。後は君の六眼でじっくり見ればわかるんじゃないかな。このゲームは私の勝ちってことにしておくよ。

 彼女は、探して欲しくないと言ってたが、きっと君を待ってる。子供ももう誕生してる頃だろ? 幸せになれよ、悟。

 私は彼女と違って君の元に戻る事はないし、これからも大義の元、やれる事をやるのみだ。君とは敵ってことになるのか。

 簡単に会う事はないと思うが遭遇するような事があった時は、彼女と子供と共に幸せな悟でいてくれ。

 happy birthday
 このメールは私から君への誕生日プレゼントだ。彼女と仲良くな。
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