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【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第12章 ★ハワイ旅行


「おい」
 中指と親指で水面を弾く。ピシャって夕凪の顔にかかった。

「っ、な、顔濡らさないで」
 チークが落ちるだのなんだのって言うけど、どーでもいい。

「こんなビキニ持ってた? こんなの着て普段プール行ってんの?」
「またそういう着るな系の話?――どこにも着て行ってないから。これは去年、家入先輩が選んだっていうか」
「あ? 硝子?」
「うん、家入先輩が……五条ならこれくらいの水着を着ないとって」

 何考えてんだ硝子は。こんな布面積の少ねぇー水着を選ばせて。

「なんだそれ」
「悟くんはグラビアの水着、見慣れちゃってるからって」
「は?」
「悟くんの前でしか着ないから安心して」
「……別にそういう」
「そういうことでしょ」

 わかってんじゃん。露出すんなって言い続けてきた甲斐があったってもんだ。硝子はなんなんだ? 僕が水着を着た夕凪見て焦んのを想像して今頃笑ってるとか?

 アメリカ製のタバコでも土産に買って行ってやろうかと思ったけどやめやめ。

 歩いてプールと海の境目まで来ると、夕凪は肩まで身を沈めた。体をぷかぷかと浮き沈みさせてしばらく海を眺めていたけど、プラネタリウムみてーな空が気になったのか、頭を少し後ろにもたげて水面につける。東京より圧倒的に星の数が多くて輝きは鮮明だ。

「星、綺麗ー。ずっとここにいたくなるねー」
「ハワイがお気に召したようで何より」

 星も綺麗だけど、それを見てるオマエの方が綺麗って思ってるなんてのは、死んでも言えねー。そんな夕凪を見てたいけど、周りの奴らには見せたくねーってなるから彼女っていうのは厄介なもんだ。独占したくなる。

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