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【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第9章 婚約者は誰?




 いよいよ明日は悟くんの18歳の誕生日。曽祖父様の遺言が悟くんに開示される日だ。それは悟くんの婚約者について記されている遺言。

 三世代前のご先祖様の遺言にのっとり婚約者を決定する、というやり方は五条家に受け継がれてきた決め事だ。曽祖父様は現当主が小さい頃に亡くなられているので、悟くんとは当然会ったこともない。

 が、曽祖父様が指名した婚約者と悟くんが結ばれる事で、子供に無下限呪術が遺伝しやすくなる。というより、最近聞いた話だと、その遺伝率はほぼ100%らしい。

 五条家が御三家の中でも特に安定した力を保持していられるのはこの絶えることのない術式相伝が大きいと言える。

 術式相伝が安定しているからだろうか? 五条家は血族間の揉め事が少なく、他の御三家に比べて穏やかだと思う。それを知っててお父様はお母様に自分に何かあった時、頼るなら必ず五条家と言い残したのかな? そこは今も謎。

 禪院家では術式を持たない子供が生まれると人権を侵害するレベルのひどい扱いを受けるって聞いた。加茂家ではそこまでとは言わずとも、それでも本妻の子が術式を持たない子を産んだ場合、側妻の子が本家に養子に入るらしく、血肉の争いが絶えない。本妻以外に女を作ることは当たり前とか。

 術式、術式、術式……。

 ほんとにひどい話だ。そして恐ろしい。五条家は安定して術式を相伝してるっていうのも逆に恐ろしい。それだけ遺言に絶対的な効力があるという事だ。

 他の御三家の例から考えれば、これは喉から手が出るような五条家の秘伝と言ってもおかしくない。

――本妻との間に安定して無下限使いが生まれてくる。

 そんな偉大な遺言にこれから悟くんは立ち向かうの?

 現存の術師の中に、六眼持ちの無下限使いに敵う術師はいないけど……血を見るような争い事は出来れば避けてほしい。五条家の中でそんな抗争はしてほしくない。

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