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【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第8章 夜空


 学年がひとつ上がって俺は高専3年、夕凪は2年になった。来る5月30日は夕凪の17歳の誕生日だ。

 初めて祝うコイツの誕生日なんだから、派手に南の島でも連れていくか! 海が見えるリゾートホテルでトロピカルドリンクでも飲みながらプレゼント渡すとかいいんじゃねーの? なんて漠然と思い立って夕凪に誕生日の計画について話してみる。

「なぁグァムでもいく?」
「ん?」
「だよなーやっぱりハワイだよな、俺もそっち派」
「どっち派でもないから」
「じゃ沖縄? けど海で遊ぶにはまださみぃよな」
「さっきから悟くんはなんの話してるの? 誕生日に旅行なんて無理も無理! 五条家にあたしたちのことバレるでしょ!」

 オール却下された。五条家にバレる、ねぇ……。
 このところちょこちょこ帰省してるし、俺の部屋に一緒に行ってるのを屋敷の連中に見られてねぇか? 

 もうバレてるような気もするけど。夕凪はそれに気づいてないようで、今も必死に隠し通そうとしている。

 けど、そんな事言ったら「それは困る! あたし別れる」なんて夕凪は言い出しかねないから黙っておくことにした。本家も何も言ってこねーし問題ないだろ。



 夕凪の希望で誕生日デートは水族館に行った。イルカのショーに前のめりになって、子供みたいに手叩いて喜んでる。

「あたし、こういうの見るの初めてなの。お母様ずっと忙しかったし、あたしも五条のお屋敷のお手伝いしてたから」って言って。

 小学校の時に遠足で水族館に行くチャンスがあったけど、その日は発熱して休んだらしい。オマエのことだ。はしゃぎすぎたんだろ。

「別に悟くんへのあてつけで言ってるんじゃないからね。あたし小さい頃は、将来は五条家の使用人になるもんだと思ってたし」って笑ってる。

 ……。

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