• テキストサイズ

【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第6章 キスの味


 コンコンコン

 部屋のドアを誰かがノックする。まだ身体が重だりぃ。無視してると、あの元気な声が……。

「悟くん、悟くん!」

 ドアがドンドン鳴ってる。壊れるだろーが。メールで体調は問題ないって書いて送ったけど、夕凪の事だから気になって見に来たんだろうな。

 いつもなら可愛い奴って嬉しくなる所だけど、絶賛恋愛オフモード中なんで、正直だりぃ。けどこのまま放っておいたらドア破壊しそうな勢い。鍵開けてとりあえず中に迎え入れることにする。

「夕凪? なんで来たの?」

 そういうと思った、って顔しながら夕凪が立ってる。マジで顔見てもなんとも思わねぇな、俺、冷めた?

「ちょっと今、大事なとこなんだけど」

 夕凪をそのままにしてゲームを続行する。思うようにキャラが動かねぇ。敵キャラが倒れるあと一歩のところでライフゲージが切れる。たまるのはライフじゃなくストレスだ。

「クソっ、んだよ、後もう少しだったのに」

 ベッドにゲーム機を放り投げて、ふと見ると、放っておいた夕凪がラグの上にちょこんって座ってる。人の部屋に馴染むの早すぎだろ。違和感ねぇとかすごすぎ。

「悟くん、体調どうなの? 昨日、実技の最中に倒れたんでしょ? ふらふらの状態で寮に戻ったって聞いたけど」

「大したことねーよ、メールに書いたじゃん。わざわざ来るとかひょっとして俺に会いたくなった系?」

「……違うけど」

 だよな。会いたくなったなんて夕凪が言うわけねぇよなぁ。俺の中の拗ね顔が顔をのぞかせる。冗談でも「うん」とか返事すれば、可愛げあんのに。

/ 625ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp