第5章 いざ高専へ
「あれ、傑と硝子いなくなったの? さっきまでいたよな?」
「悟くんが逆ナンされてる間に行っちゃった。それより、はやく買い物済ませて」
「なに怒ってんの? ヤキモチ?」
夕凪は妬いてるみたいだった。それは今までにはなかった反応だ。
俺の女関係はこれまで夕凪は全く無関心だった。そう思うとなんかくすぐったい気持ちになる。俺の事好きなんだろうなぁと思う。彼女だからそりゃ、嫉妬するよな。
スイーツが食いてーとか言うからクレープ買ってやると少し機嫌が治った。なるほど夕凪は嫉妬は食欲で解消するのか。
なんつーか、まだまだガキすぎてほっこり通り過ぎて、保護者の気分になる。ヤキモチ妬いたんなら「今すぐキスして」くらい言ってこねーかなー。無理だよな、夕凪に色恋させてこなかったの俺だもんな。
傑が言うようにこれから染めて女にしていくしかないよなぁ。