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【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第5章 いざ高専へ


 4月末。少しずつ高専での生活に慣れ始めた日曜日。悟くんから呼び出しがかかって自販機が並ぶ休憩スペースまで足を運ぶ。

 出るのに時間がかかっちゃったから、タッタッタって小走りで向かう。春先にしては日差しが強い。

 少し走ると汗ばむような陽気だ。目的地に近付くと自販機のすぐ横に悟くんが見えた。遠くからでもその長身は目立つ。

 白いカットソーにベージュ系のアンクルパンツ姿。足首が細くて手足がさらに長く見える。これまでも五条のお屋敷で散々私服は見てるけど最近制服ばっかりだったから新鮮だ。

 ライオンハートかな? ネックレスが太陽の光に反射してキラキラしてる。これにサングラスって、こんなのモデルにしか見えない。

 そんなモデルみたいな悟くんと待ち合わせ、っていうシチュエーションに少し胸の鼓動が速くなる。到着したけどなんて言っていいのかわからなかった。

 五条のお屋敷内で待ち合わせなんてしたことなかったから。でも悟くんもそんな顔をしてる。

 あたしは、少し暑い日だったしオフショルダーの7分丈トップスを着た。カーキー色が気に入っていて、それに幅広のデニムを合わせてる。

 走ったら汗ばんだし、首筋が涼しくて薄い格好で大正解だ。ふぅーと、走って乱れた呼吸を整えていると悟くんが近づいてきて、あたしのオフショルダーの肩紐の端を掴んだ。

「なぁ、この紐、ひっぱったらどうなんの?」
「え? 蝶々結びのこと? ひっぱったらほどけるに決まってる。でもひっぱらないでしょ普通」
「ほどけたら鎖骨から肩まで見えんの?」
「そうだけど、またすぐ結ぶから! それに胸元はギャザーになってるから肩紐ほどけても問題ない」
「オマエ、この服着るの俺の前だけにしとけよ、肩見えすぎだし」
「なんで? こんなの全然、出てるうちに入んないよ。肩ちょっとだけじゃん。涼しいんだよ」
「Tシャツにしとけ、普通のTシャツ着ろ」

 悟くんは気になって仕方ないみたい。悟くんが普段見てる雑誌のグラドルの方がよっぽど露出してんじゃん。悟くん、こういう軽そうなの好きじゃん。

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