第5章 いざ高専へ
夕凪が入学して間もなく、俺らの教室に挨拶しにくる事になった。少し階級の高い呪霊討伐の任務を俺らと行うんだとよ。
夜蛾に誘導されてやって来た夕凪は緊張してますオーラ全開だ。
「次の任務にお前たちと同行してもらうかもしれないから紹介しておく。一年の尊夕凪だ」
夜蛾の紹介に合わせて夕凪が頭を下げてる。
「あー、悟の」
「へぇぇ、こんな感じか」
傑も硝子もなんだその反応は? もっと愛想良くしてやれよ。夕凪は緊張が解けない様子だったから軽くジャブを入れてやった。
「夕凪〜パンツ見えてんぞ」
俺の言葉に夕凪は素の顔に戻って慌ててる。懸命にスカート確認してる姿はなんていうか滑稽で愛らしい。
笑いが堪えきれず、くくっと声が漏れる。これで緊張解けて、自己紹介しやすくなったんじゃねーの?
「悟、そんな風に女の子を辱めるもんじゃないよ」
傑がしょうもない絡みをしてきたことで、最後、夕凪が怒りを炸裂させて、結局、俺だけ教室からつまみ出されたけど、悪ノリしてきたのは傑だからな。納得いかねぇ……。
教室に戻ることを許され、中に入ると、硝子と傑が俺の机に肘をついて、わかりやすい笑顔で俺を出迎えている。どうやらお待ちかねだったようだ。どうせ夕凪の事だろ。