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灰色噺〜ハイイロメモリーズ〜 『カゲプロ』の話

第7章 第五ノ半夜


如月宅


女子組は 一番広い部屋で談笑していた。


他愛ない話で しばし 盛り上がった後、エネがポツリと言う。


エネ「で、どうして こんな急に 女子会なんて始めたんですか?マリーさん?」



マリーは 一瞬言葉を詰まらせたが、すぐに微笑んだ。


マリー「みんなが カイトのこと どう思ってるか•••聞きたくて。」


モモ「カイトさん•••ですか。」


キド「俺は•••」

一斉に 全員がキドに注目する。


キド「•••俺は カイトのことは 好きだ。」

キドは一度 そこで言葉を切り、でも•••と続ける。

キド「恋愛対象ではない。」


モモ「えっ、そうなんですか?」




キド「俺は あいつのことを 憧れの人として見てて、恋愛対象としてではないと、この前気づいた。」


モモ「•••実は私もです。」

エネ「妹さんもですか??」


モモ「かっこいいひとだなーっとは思うんですけど、それだけで、恋愛感情とか…そんなんじゃないなぁ、と。」


キド「エネ、お前はどうなんだ?」


エネ「私は•••好きな人は 他にいるので。」


モモ「えっ?!だれだれ??」


エネ「秘密です!!!」


キド「マリーは どうなんだ?」


マリー「もちろん!いいネタだよ?」


全-マリー「•••••」


キド「•••俺は なにも聞いていない。」

エネ「私たちも聞いてません。」

モモ「うん。」


マリー「フフ腐、コノハ いるよね?」


コノ「うん。」


エネ「ニセモノさん•••いつの間に?!」


コノ「ずっと いたよ?…じゃ、僕 帰るね•••何かいいネタ出来てるかも。」


マリー「そっか、うん いってらっしゃい!」


キド「ま、マリー?」


おずおずと マリーに声をかけたが、マリーは聞こえていないように、バッグから薄い本を取り出した。


マリー「みんなも 読んでみて?面白いから!」
















この日、メカクシ団 女子は腐に目覚めてしまったが、それを知る者は ほとんどいない。



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