【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第41章 Lover
あの日から、3日後。
赤井さんはこの数日間、いつにも増して過保護になった。
あんなことがあったから当たり前だけど、バイトの送り迎えは絶対にしてくれるし、ゴミ出しすら1人で行かせてくれない。
「赤井さん。わたし、もう大丈夫だよ?」
「…俺が心配なんだよ」
赤井さんはそう言ってわたしをぎゅっと抱きしめる。
そうだけどキリがないじゃない。
赤井さんに抱きしめられながら思った。
わたしは、こんなに愛されている。
この上ない幸せ者だと思う。
でもよく考えたら、一歩間違えればわたしもセリーナさんみたいに冷たくされていたのかもしれない。
セリーナさんがしたことは、確かに許せないけど、赤井さんが好きって気持ちはわたしもセリーナさんも同じだ。
好きって気持ちって、両思いか片想いかでこうも違うんだ。
そんな風に同情してしまうわたしは、甘いんだろうか。
「と、とにかく、毎日毎日わたしの送り迎えとかしてたら、赤井さん本来の仕事に集中できないでしょ?」
そう言って赤井さんを見ると、赤井さんはむ…と口を尖らせた後、無理やり納得したような表情で言う。
「…危なくなったら、すぐに俺に着信飛ばせ。
飛んでいくから」
「うん。ありがと。
…じゃあ、ポアロだから行くね?」
心配する赤井さんをよそに、わたしはバイトの準備をして家を出た。