【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第39章 BlankSpace ☆
サラは俺たちを目を丸くして呆然と見ている。
マズい。完全に誤解される。
そう思った瞬間、サラは状況を理解したのか、目からポロッと涙をこぼした。
有希子さんは怒り狂いながら俺たちに詰め寄ってくる。
「ちょっと!!!
ひとんちで何やってんのよ!!!」
「いや、これは…」
「なーに?
別に子供じゃないんだし、いいでしょー?
昨日は楽しかったね。シュウ」
「セリーナ黙ってろ。…サラ」
名前を呼んでサラを見ると、目に涙を溜めながら俺を睨んだ。
そして、サラは胸につけていた、俺がプレゼントしたネックレスをプツ…と引きちぎると、俺に投げつけた。
「最低…」
それだけ言うと、サラはくるっと背を向けて部屋を出ていった。
「サラちゃん!」
有希子さんが慌てて追いかける。
俺もサラを追おうとベッドから飛び出したが、すぐにセリーナに腕を掴まれた。
「離せ!」
「嫌よ!好きなの…シュウのことが、今でも好き…」
そう言うセリーナを俺は勢いよく払い除けた。
そして、部屋を出て工藤邸の玄関を出たところまで走ったが、もうサラの姿はなかった。
「クソ…」
自分に苛立ちを隠せなくて、サラが投げつけたネックレスを握りしめながらサラに電話をかけるが出るはずもなく。
俺はその場に座り込んだ。
どうする。サラになんて言えば信じてもらえる…
俺にしては珍しくなんの策も浮かんでこず、しばらくその場で頭を抱えていた。