【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第35章 ハルウタ ☆
ホーー。っと驚きながら、わたしは試合中、ずっと比護さんを目で追っていた。
すごいな…同い年なのに、あんな輝く場所で、みんなから応援されて、愛されて。
わたしにとっては、彼が眩しすぎて見えた。
試合の内容も、両チーム譲らない白熱した攻防戦で、わたしは瞬きすら忘れてじーっと観戦していた。
子供たちも、ピッチに釘付けのようだ。
そのとき、隣に座ってた沖矢さんがわたしの肩をとんとんと叩いた。
「え?なに?」
目線をまだピッチに置いたまま、顔だけちょっと沖矢さんの方を向けると、沖矢さんはわたしの唇を奪った。
ちゅ…とワザと大袈裟にリップ音をさせながら、沖矢さんはゆっくりと顔を離すとじっとわたしを見つめてくる。
突然のことでびっくりしたわたしは思わず目を見開いて沖矢さんを見た。
VIP席の一番後ろの列で良かった。
と言っても、ドリンクカウンターからは丸見えなんだけど。