【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第34章 アイネクライネ
レンはキッチンに立つサラの方をじーっと見ている。
しばらくして食卓に並んだのは、サラが今まで作ったことなかったビーフストロガノフ。
「お前、ビーフストロガノフなんてよく知ってたな」
「レンが食べたいーって言うから調べたの。でも味は自信ない」
そう言って笑いながら、俺たちにスプーンを渡してくれた。
レンは目を輝かせて、スプーンでそれをすくって食べた。
「美味しい!天才だよサラ!」
ぱあっと笑顔になって、次々に口に運ぶレンを見て、俺はふぅっとため息を付きながら思った。
なんだかんだ言っても、小学生か。
少しは可愛いところあるんじゃないか。
そして俺も、サラが作ってくれたビーフストロガノフを口に運んだ。
ご飯を食べたあと、俺はサラとキッチンに立った。
「片付けは俺がやる」
「いいのに。座ってて」
「いいから。」
「じゃあ二人でやろ?」
サラがそう言って笑うから、俺もつられて口角が上がる。
レンは俺たちをソファーの方からじーっと見ていた。
どうしたんだ。さっきまでのあいつなら、僕もやる!と俺達の間に割って入ってくると思っていたのに。
レンは、少しだけ寂しそうな目でこっちを見ていた。