第32章 Soon You'll Get Better ☆

キッチンでお椀を洗ったあと、ベッドに戻ると赤井さんはじっとわたしの方を見てきた。

「なーに？さっきからどうしたの」

そう言ってわたしが赤井さんのおでこに触れると、わたしの手をまた赤井さんが捕まえた。


「今度、外に遊びに行こう」

「え…でも」

「…この姿では無理かもしれないが…一緒にどこか行こう」

「うん。元気になったら行こうね」


そう言うと赤井さんはまた、ふ…と笑った。


「離れていた分、お前ともっといろんな事をしたい。
お前の行きたいところ、全部一緒に行きたい。
お前がやりたいことは、全部俺も一緒にやりたい。
お前と、いろんな時間を共有したい。」


熱があるからかな。
赤井さんが、いつもより多弁だ。

わたしも、赤井さんと色んなところに行って、色んなものを見て共有して、時間を一緒に過ごしたい。そう思うよ。