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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第32章 Soon You'll Get Better ☆



安室side


サラにはもう会わないでおこう。

そう思い、僕は今日ポアロを辞めようとすら思っていた。


なのに、いざサラに会うとそんな気持ちは一瞬で消えた。

恋人じゃなくてもいい。
友達として、サラのそばに居られればいい。

そんなズルい言い訳をして、まだしぶとくサラのことが好きみたいだ。


バイトが終わり、帰ろうとするサラを呼び止めた。

「あいつ、風邪なんだ?」

「あ、うん…。
元気出るようにカツ丼でも作ってあげようかなって思って」

「か、カツ丼?」

サラの天然発言はいつも突然発射される。

体調悪い日にカツ丼食わされる赤井。
ざまあみろ。

いや、でもサラが作ったものなら喜んで食べそう。

僕でもカツ丼だろうが、天丼だろうが喜んで食べる。
それはそれで癪だなと思った。


「カツ丼はさすがに…」

「ステーキとかのほうが、元気出るかな?」

「………お粥とかにした方がいいんじゃないか?」

「お粥…そう言えば、前にわたしが熱出した時、赤井さんが作ってくれたな…わたしのママも…」

「作り方、教えてあげますよ」

「ほ、ほんと?」


サラは無防備だ。
もしこれが、家に誰も居ない時なら間違いなくサラに襲いかかっているぞ。
そんな事をしても返り討ちに遭いそうだけど。

サラを助手席に乗せたとき、このままタイムスリップして数ヶ月前に戻れればいいのに。と思った。

そんなこと、無理な話だ。わかってる。


せめて、僕が家に行った時、赤井がどんな顔をするのか見てやろう。

焦って熱が上がるような事を言ってやろう。


そう頭の中で色々と作戦を練りながら、気づけばサラの家の前に着いていた。

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