【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第29章 赤い糸 ♪
しばらくすると、サラの声がした。
「もういいよ」
振り返ると、サラが来ていた服は丁寧に暖炉の前に干されていて、サラは俺のシャツを1枚だけ着ている。
それは、それでまずい。
何もしない自信がない。
「お前、暖炉の前にいろよ。
俺は、向こうにいるから」
デニムが乾かなくてもいい。
俺は理性を保つのに必死だった。
「なんで?寒いんだから、暖炉の前に一緒にいようよ」
「…」
「…わたしのこと、そんなに嫌い?」
サラは、傷ついたように笑いながら言った。
馬鹿…その逆なんだよ。
好きすぎて、壊しそうで怖いんだよ。
お前の今の幸せを壊して、俺のものにしたくなる自分が怖い。
けれど、サラがあまりにも悲しそうにそう言うから、俺は自分の冷静さに賭けた。
「そうじゃない」
そう言って、サラの座る隣に腰を下ろした。
嫌いなわけないだろ…
こんなに好きなのに