【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第29章 赤い糸 ♪
わたしの目に映ったのは、赤井秀一だった。
「…あか…い…さん…」
「…っの馬鹿!!!」
突然大声で怒鳴られ、わたしの身体がびくっと反応する。
「ごっ…ごめんなさい!」
「………良かった…」
赤井さんがため息をつきながらそうつぶやいた瞬間、わたしを腕の中に閉じ込めた。
ぎゅ…と、骨が軋むぐらい強い力。
わたしが生きてるのを確かめるみたいに。
背中にまわされた赤井さんの手が、わたしの背中を何度もさする。
前にも、こんな風に抱きしめてくれたことがあった。
懐かしい、赤井さんのタバコの匂いがした。