【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第4章 しるし☆
赤井side
サラの身体に触れると、たまに息がうまく出来なくなる。
これまで、そう言うことはなかった。
何度か女を抱いた時、俺は意外と冷静だな。と思うことばかりで、あまり感情のまま突っ走ることはなかった。
飲み慣れたバーボンなのに、あいつの口についたバーボンは甘く感じる。
髪を撫でると、少しだけくすぐったそうに片目を瞑るのが可愛い。
赤井さんと呼ぶ声が可愛い。
フッと笑みをこぼすと、バーボンを入れたロックグラスの氷がカランと鳴った。
そのとき、ふと、あのひとのことを思い出した。
「大君」
そう呼ぶ彼女は、もうこの世にいない。
守れなかった、俺の大切だったひと。
大切だと気づいた時にはもう手遅れだった。
「同じ間違いは二度としない」
そうつぶやいて、俺は飲みかけのバーボンを飲み干した。
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