【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第27章 気付かれないように ☆ ♪
今日の夜、約束していたパーティーがあるから、ドレスを買いに来た。
イエローの1着持ってるんだけど、鈴木会長にはあの格好でこないだ会ったし、また同じドレスって思われるのもなーと思い、新しいのを買うことにした。
バイトを結構入れてたから貯蓄もまあまあ貯まってきたし。
わたしはイエローのドレスを買った店と同じところで、今度は真っ白のドレスを買った。
「このドレス、エマワトソンがレッドカーペットで着ていたドレスと同じなんですよー!」
店員さんにそう言われて、白は零も良く着ているから、これにすると決めた。
零に脱がしてもらうためにこのドレスを買ったの。
いつものヘアサロンでドレスを着て、髪をセットしてもらったとき、零が車で迎えにきてくれた。
「おっ!安室さん!どうっすか?
彼女、とびっきり綺麗にしましたよ!」
わたしの肩を持ちながら美容師さんがそう言うと、零はわたしを見て微笑みながら言った。
「うん。世界一綺麗だ」
そんな歯の浮くような台詞を堂々と言ってのけるんだ。
わたしの恋人は。
「じゃあ、行こうか」
そう言って零は車の助手席のドアを開けた。
「零も、かっこいいよ」
いつもより綺麗目のスーツに身を包んだ零は、ヘアサロンにいた他の客たちの目線を一点に集中させていた。
「あんまりそう言うこと言うと、襲いますよ?」
運転しながらわたしをチラッと横目で見て、そう言う零に、わたしはカウンターを食らわす。
「いいよ?このドレス、零に脱がせてもらうために買ったんだから」
「…っ…負けた…」
零は顔を赤くして、悔しそうに笑った。
つられて、わたしもあははと声をあげて笑った。