【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第26章 アップルパイ ☆ ♪
散歩から帰ると、二人でアップルパイを食べた。
甘酸っぱくて、ゴロゴロのりんごが美味しい。
ヨーグルトとシナモンをちょうど半分ずつ。
どっちもわたしが食べたいフレーバーだった。
零はいつもわたしの1番欲しい選択肢をくれる。
「美味かったな。
アップルパイ、ポアロで出してみるのもいいかも」
零は、本業じゃないポアロにも全力投球だ。
たまに、周りに目を配りすぎて疲れてしまわないか心配になる。
「明日、オフなんだよね?
夜更かししたいって何するの?」
「んー。特に決めてないけど、サラも明日はバイトない日だろ?」
「うん。なーに?トランプでもする?」
「サラを食べたい」
冗談を言うわたしを、真剣な眼差しで見ながら零は言った。
「…アップルパイでお腹いっぱいになってない?」
「…サラは別腹だよ」
そう言いながら、零はわたしにキスをした。
キスをしながら、わたしの手に指を絡めてぎゅっと握る。
零のキスは優しい、フワフワとピンクのオーラで包まれてるような、安心できるキス。
わたしに、目を閉じる余裕も与えてくれる。