【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第24章 思い出せなくなるその日まで ♪
そして安室さんは車でわたしをマンションまで送った。
「…じゃあ…」
そう言って助手席を出るわたしの腕を安室さんが掴む。
「…サラ。明日もデートしよう」
「え?」
「同じ時間に、迎えに行くよ。」
「でも…」
「明日も、明後日も、明明後日も。
迎えに来る。」
そう言って、安室さんはわたしの手の甲にキスをしたあと、わたしの方を真剣な目をして見つめながら言った。
「おやすみ」
まるで、王子様みたいだ。
どうしてこんなに優しくしてくれるの。
そう思いながら、わたしは安室さんの車を見送った。
ねぇ、赤井さん。
赤井さんは今わたしがこうやって安室さんと出掛けているのを知ったら、なんて言うの?
ヤキモチを焼いて、俺のものだって言ってくれる赤井さんは、もうどこにもいないのかな。
夜空を見上げると、星が広がっている。
あの時のプラネタリウムみたいな。
奇跡がずっと続きますようにって願ったあの日に奇跡は終わった。
ばかみたい。もう、遅いのに。
取り戻せないのに。
上を向いたまま、視界が滲んでまた涙が溢れた。