【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第18章 Call my name
それから数日後のある日、工藤邸のチャイムが鳴った。
出てみると、子供達がニコニコしながら立っていた。
「どうしたの?」
「ねぇ!昴さんとサラお姉さん!
一緒に仮面ヤイバー観に行かない?」
そう言って歩美ちゃんは、わたしたちに映画のチケットを見せた。
「本当は、蘭姉ちゃんと園子姉ちゃんを誘おうと思ってたんだけど、園子姉ちゃんが別の映画が良いって言ってよぉー」
元太くんが不満げにそう言う。
「ま、わたしも本当は別の映画が観たいんだけど、今回は付き合ってあげるわ」
哀ちゃんがふゎああとアクビをするのを見て、沖矢さんは二つ返事でOKする。
「いいですよ。ちょうど暇していましたし」
「あなた、いっつも暇そうね」
完全に沖矢さんを怪しんでいる様子の哀ちゃんはジローっと睨みながら言う。
そっか。哀ちゃんを守らないといけないもんね…
わたしはどうしようかなー。
と悩んでいると、歩美ちゃんがわたしの手を引いて言う。
「みんなで行くと楽しいよ!」
最近、この子供達に不覚にも癒されている自分がいて、子供って好きじゃないと思っていたのに自分にもまだ母性本能は存在していたようだ。
本当に、最近のわたしは平和慣れしてきたというか、新しい自分を発見することが多い。
歩美ちゃんに手をひかれるまま、わたしもみんなと一緒に仮面ヤイバーの映画を見た。
子供が観る映画だし…そう思っていたけど、アクションは割と本格的で、
わたしは思った以上に夢中で映画を楽しんだ。