• テキストサイズ

【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第17章 今度までには ☆




京都から帰って来て数日後、わたしと沖矢さんはお土産を渡しに阿笠博士の家を訪ねた。

本当はすぐに渡しに行きたかったんだけど、わたしのバイトと沖矢さんの都合が合わず、
結局数日経ってしまった。


「おおー!京都か!楽しんで来れたか?」

「ええ。お陰様で」


沖矢さんが、博士に紙袋に入ったお土産を渡す。
中身は抹茶のバームクーヘンに、ラングドシャ。

哀ちゃんに見つかれば即没収されそうな、美味しいお菓子だ。
博士は嬉しそうにそれらをキッチンの棚にしまった。


「それにしても、サラくんが来てしばらく経つが、昴くんと仲良くやっとるようじゃの。
子供たちともたまに遊んでくれているようじゃし」

「いえ。こちらこそ博士にはいつもお世話に…」

「いずれ、アメリカに帰ったら、サラと一緒に家を借りて住むつもりですよ」


沖矢さんが平然とそんなことを博士に言うから、わたしは思わず、え!そうなの?!と言う顔で沖矢さんを見た。


「…なんだその顔は。前に言っただろう」

「言ってたけど、本気だったの?」


そうなればいいなーと思っていた。
けど、まさか真剣に考えてくれてるとは思ってなかったから、わたしは思わず顔を赤くした。


「嫌なのか?」

「嫌なわけない!」


思わず立ち上がりながらじっと沖矢さんを見てそう言うと、沖矢さんは微笑みながら言う。


「そうか…良かった」


むしろ、めちゃくちゃ嬉しいんだけど…
ぽや〜んと二人の間にピンクの花が舞っている空気感で、阿笠博士はオホンッと咳払いをして言った。


「京都と言えばちょうど新…いや蘭くんたちも来週修学旅行で京都に行くんじゃよ」

「え!そうなの?」


お茶を入れながら阿笠博士はそう言ったけど、わたしはこの時、ふうんー。としか思っていなかった。


翌日、工藤新一がネットの話題を独占するまでは。


/ 1733ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp