【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第16章 花束 ☆
京都から帰ってきて、しばらく経った。
楽しかったなぁ…また行きたいなぁ…
と、毎日のように思い出してはニヤニヤしている。
ある日
「サラ…そろそろ起きろ。」
「んー…まだ眠い…」
ポアロはお休みで、昼過ぎまで寝ているわたしを赤井さんが見かねて起こしにきた。
「もう昼過ぎだぞ。」
「なんか、頭痛い…」
「…?風邪か?」
そう言って赤井さんは、わたしが眠るベッドに腰掛け、心配そうにわたしのおでこに手を添えた。
「熱は無さそうだな…」
「ん。季節の変わり目だからかなぁ。もうすぐ起きるから。」
そう言いつつも布団を頭までかぶりながらまだ寝ようとするわたしを、赤井さんが呆れた目で見ている。
「俺は今日は外出だからな。夕方過ぎには帰るよ。」
「はぁーい。いってらっしゃーい」
布団から手だけ出して、バイバイと手を振るわたしを、赤井さんはやれやれだと首を傾げて部屋から出て行った。
「秀。大丈夫なの?彼女」
「ああ。体調が悪いようだが熱はないし、しばらく安静にしていれば問題ないだろう」
そんな会話がドアの外で聞こえてた。