【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第15章 Time after time ☆
「お前、来週の月曜日バイトか?」
ある火曜日の夕方、一緒にご飯を食べていると赤井さんが突然そんな事を聞いてきた。
「来週の月曜?ううん。
月曜日と火曜日はお休み。どうして?」
今日のご飯当番はわたしで、出来上がったドロドロのカレーを口に運ぶ。
うーん。本の通りに作っているはずなのに、どうしてこんなに味が変なの。
赤井さんはそんなこと気にも留めていない様子で淡々と口に運んでいる。
味覚、どうかしてるんじゃない?
文句ひとつ言わない赤井さんを心底不思議に思う。
「…前に約束した京都、行くか?」
想定外のご提案に、わたしは思わずガタッと立ち上がり手を挙げた。
「行く!!!」
あまりにも勢いよく立ち上がったから、赤井さんがフッと笑った。
「そんなに行きたかったのか」
「そりゃ…行きたかったよ。…あ、でも哀ちゃんの警護はいいの?」
「心配ない。二日間はキャメルにここに住んでもらう。
ボウヤもいるしな」
「赤井さんで行くの?」
「まぁ、本来ならあまりこの顔で外を出歩くのは避けたいが、サングラスで顔を隠せば問題ないだろう。」
「じゃあさ、明日ガイドブック買いに行こうよ!」
「俺のタブレットで見ればいいだろう。」
そう言って赤井さんは、タブレットにすぐにガイドブックをインストールしてわたしに手渡した。
「仕事速い…あ、でも後で一緒にベッドで見ない?」
「わかったわかった」
赤井さんはそう言ってわたしの髪を撫で、またカレーを口に運んだ。
最近、一緒に寝ることが増えてる。
何かしら理由をつけて一緒のベッドで眠るように仕向けている自分がいる。
シャワーを浴びて赤井さんの部屋に行くと、赤井さんはお酒を準備して待っていた。