【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第14章 夢見る隙間 ☆
ある日の夕方
「え?ドキメモ?」
「そう!!これよこれ!」
ポアロでバイトをしていると、園子ちゃんと蘭ちゃん、コナンくんが夕食を食べにきた。
わたしはシフトが終わり、賄いを一緒に食べていると、園子ちゃんがわたしと蘭ちゃんに携帯ゲーム機を手渡してくる。
わたしは思わずそのゲームの名前を聞き返すと、園子ちゃんがリリースのパンフレットを見せながら話を続けた。
「鈴木財閥が今度、超胸キュン乙女ゲームを出すの!それのモニターになってもらえない?」
「乙女ゲーム…?」
「いわゆる、恋愛シミュレーションゲームですね」
まだバイト中の安室さんがわたしにコーヒーを注ぎながら言う。
鈴木財閥、一体どこまで手広くやってんの…
そう思いながら園子ちゃんを見ると、熱烈なプレゼンが始まる。
「そう!イケメンと徐々に距離を縮めながら学園生活を送るのよ!」
園子ちゃんの発言を聞きながら、コナンくんは
「ついに二次元かよ」
と言わんばかりの目でジトーっと見ている。
「わたしあんまりゲームやったことないけど…」
わたしがそう言うと、園子ちゃんは
「ああ。大丈夫!
むしろゲームをやらない人がターゲットなの!
とりあえず1週間プレイしてみて感想聞かせてください!蘭もね!」
そう言って、有無を言わせずゲームを受け取らせた。
それから2時間。
ポアロで賄いを食べて帰宅したらもう20時だ。
赤井さんはまだ帰ってきていないらしい。
今日は遅くなるって言ってたし、シャワー浴びたら園子ちゃんに頼まれたゲームでもやってみるか…
そう思い、ちゃちゃっとシャワーを浴びると髪を拭きながらゲームの電源をオンした。
どうやらゲーム内容は、攻略対象の男の子が何人かいて、デートをしたり学校の行事を通じて仲を深めていくのと、彼好みになれるように色んなパラメータを上げていくというゲームらしい。
「と言っても、アニメのキャラクターってあんまり興味ないんだけどなあ」
そう言いながら、ゲームと一緒に渡されたキャラクター紹介を見てみる。
ちょっとやってみて、ハマれなかったら正直に言おう。
モニターって言ってたし、それでいいよね。
そんな軽い気持ちでそのゲームを進めだした。