【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第12章 BlueDaisy ♪
安室さんと約束した日曜日がやってきた。
そのせいか、赤井さんは朝から機嫌がすこぶる悪い。
「どこに行くことになったんだ?」
沖矢さんの格好をしていても、もうわたしの前では赤井さんのまま話すからあまり意味を成していない。
「とりあえず、車で家の前まで迎えにくるって」
「車…」
また赤井さんの眉がピクリと動いて、無言でコーヒーを啜った。
「ま、まぁ、早めに帰ってくるから!」
「当たり前だ」
そう言って赤井さんは、わたしを壁を背にして追い詰めた。
ドキッと胸が鳴って、赤井さんの方を見ると、わたしの頬に手を添えてそのまま唇を重ねた。
もう何度目だろう。この人とキスをするのは。
キスどころかそれ以上も何度もしているのに、未だに壁ドンされただけでときめくなんて、わたしの心はバグってる。
「沖矢さん…って呼ぶの、忘れちゃいそう」
「ホォー。それはいけませんね。
ちゃんと僕の名前を呼んでもらわないと。」
そう言いながら、沖矢さんがまたわたしの唇を奪おうとした時、ピンポーンと玄関のチャイムが鳴った。
「チッ。もう来たのか」
さっきまでいい感じに沖矢さんしていたのに、突然素に戻り、玄関の方を睨んだ。
「と、とりあえず出るね」
怒る沖矢さんをよそに、わたしはいそいそと玄関に向かい、ドアを開けた。