【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第11章 NORA☆ ♪
「あれ?!」
わたしが目を覚ましたのは自分のベッドの上だった。
そして服を着ていない。裸のまま布団に放り込まれていた。
待って。昨日は確か…
合コン行って散々な目にあった後、赤井さんが夜景を見に連れてってくれて…それで車の中で…車の中で…
そこまで考えて、ぷしゅーと頭から湯気を出し、パタリとベッドにまた倒れ込んだ。
昨日の赤井さん、素敵すぎてもう何回惚れ直せばいいの…
しかもなんか最近めちゃめちゃ優しいし。
いや、初めて会ったときから優しかったんだけど、なんていうか…わたしのことを愛しく思ってくれてる気がする…
「ふふ…うふふふふ」
ベッドの中で顔を覆いながら、ニヤニヤするのを抑えられない。
そう言えば、赤井さんはまだ寝てるんだろうか。
そう思って、ベッドから出てオーバーサイズのTシャツを1枚着たとき、自分の部屋の机の上にメモが置いてあるのを見つけた。
「俺はちょっと出掛けてくる。
冷蔵庫にポトフがあるから、温め直して昼食に。
良い子で留守番するんだぞ」
…まるで子供扱いね。
時計を見ると12時を回っていて、昼過ぎまで眠るわたしは十分子供か。とため息をついた。
それに、年齢だって赤井さんよりずっと下だし。
お腹もすいたし、ポトフを電子レンジで温めている間に、シャワーを浴びた。
いつのまにか、安室さんにつけられた痕は綺麗に消えていた。
「でも、これはやっぱ消えないのかな」
ジンにつけられた銃創は今でもくっきりと肩口に残っている。
首元や鎖骨には、赤井さんがつけた痕
いつか、この肩の傷も消えて、赤井さんの痕だけになればいいな。
シャワーから上がり、髪を拭きながら電子レンジで温まったポトフを口に運んだ。
「んー。うまー!」
そう言えば昨日の合コン、ご飯はほとんど食べてなかったし、わたしは半日ぶりのちゃんとした食事にご満悦だ。
食べていると、ダイニングに置きっぱなしにしていた求人雑誌が目に入った。
そう言えば、バイト探さないとなー。
けど、まだ身分証とか無いしなー。
うーんと悩んだ末、わたしにある悪魔的なアイディアが降ってきた。
「天才かも…わたし!」
そう言ってポトフを食べたお皿を片付け、大急ぎでお出かけ用の服に着替えると家を飛び出した。