【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第10章 first love ☆
赤井さんは後処理を済ますと、助手席の、わたしの後ろに来て、後ろからわたしの身体をぎゅっと包んだ。
スバルに積んであったブランケットを前にいるわたしにかけると、わたしの耳元にキスをする。
「ねぇ、本当に誰かに見られたらどうしてたの?」
「大丈夫だ。車を停めている方向が、ちょうど高台の柵に向かっていたし、ここは車しか通らないからな。
この時間にわざわざ車から降りてくるやつなんていないさ。」
「なんだ。お見通しってことか」
赤井さんの身体に甘えるように持たれて、フロントガラスから上を見ると、さっき抱かれているときに見た星が一面に広がる。
「…赤井さんって、今の仕事が終わったらアメリカに行くの?」
さっきの英語はほとんどネイティブだった。
FBIだし、拠点はアメリカだよね。
星を見ていると、突然赤井さんが離れて行ってしまいそうな気がして、不安になった。
「そうだな。アメリカ国籍だしな。」
「そっか…」
「一緒に来ればいい。」
「え…」
「俺は仕事が一番だ。
他は二の次で、お前のこと寂しい思いさせるかもしれないが。
家に帰って、お前が待っていてくれる。
そんな未来が欲しくなる」
そんな事を言われるなんて思ってなかったから、わたしは赤井さんの身体に顔を埋めた。
そんなのまるで、プロポーズじゃない。
自惚れていい?
わたしは赤井さんにとって特別だって、今までの一番って思っていい?
「一緒に行きたい…赤井さんと、ずっと一緒にいたい」
「決まりだな」
そう言って赤井さんは、またわたしの頬にキスをした。
満天の星と、大好きな彼に包まれ、わたしは幸せいっぱいの気持ちのまま、コテっと眠ってしまった。