【R18】You belong with me 【赤井秀一】
第10章 first love ☆
しばらくすると男の子達がやってきた。
全員、割とチャラそうな人たちで、顔だけ見ると確かにイケメンの部類に入るかもしれない。
園子ちゃんは、彼らを見てガッツポーズをする。
「イケメンよりどりみどり!」
「もー。園子…」
園子ちゃんのやる気スイッチに蘭ちゃんは呆れながら笑っている。
「ごめん。待った?」
「いえ。今来たばかりです」
「まさかこんな可愛い子たちが来るとは思わなかったよ」
「だよなー。俺も嬉しい」
そう言いながら、男の子たちは席に座る。
そんなことを目を見ながら言われ、蘭ちゃんと園子ちゃんは顔を赤くした。
確かにイケメンだ。話を聞いていると全員モデルをやっているらしい。
イケメンで背が高く、女の子が喜ぶことも言えちゃう。
でもちっともときめかないのは何でだろう。
園子ちゃんが言っていた、他の男と話して、より彼氏の良さを再認識する…って言うのも真実味を増す。
乾杯をしたあと、少しだけ談笑すると、
男の子Aがいい感じに酔ってきたようで、こんな提案をした。
「じゃあ、合コンと言えば?の質問していこうかなー。
趣味や特技は?」
「私は空手…
「蘭は!お料理がすっごく上手なの!」
正直に特技を言おうとする蘭ちゃんの言葉を遮り、園子ちゃんがフォローを入れる。
「へぇー。家庭的でいいねー。」
「わたしはテニス!良く家の庭のコートで練習してるの」
「に、庭にテニスコート…」
明らかにお金持ち発言に、男の子たちの園子ちゃんを見る目が変わる。
「ボクはネットサーフィンしたり、バイクかなー」
「ボーイッシュだねぇ」
全く飾る気がない世良ちゃんは、やっぱりどこか赤井さんに似ている。
「サラちゃんは?」
「わたし?わたしは射撃かな」
「射撃????」
しまった。
何も考えずに発言したことをわたしは心底後悔する。
と言ってもほかに何もない。趣味も特技も。
「射撃って…あの…?銃撃つやつ?」
「あっ!わたしアメリカに住んでたから!
良くガンクラブに遊びに行ってて!」
あはあはと笑って誤魔化すけど、相当引かれたな…これは。
こんな特技、すごいなって言ってくれるのきっと赤井さんだけだ。
赤井さんがいたらいいのに。
そんなことを思うなんて、わたしの脳内はどれだけ彼に侵食されているの。