第10章 first love ☆

「えーーー！合コン？！？」


カフェに向かう道すがら、園子ちゃんの話を聞いて
蘭ちゃんが大きな声で驚く。


「そう！まぁわたしは真さん一筋なんだけど、たまには他の男子とお話しして、より真さんの魅力を再確認しようってわけよ！」


無茶苦茶な参加理由を堂々と言い放つ園子ちゃんに、蘭ちゃんがジトーと見ながら言う。


「全く。京極さんに言いつけるわよ？
サラさんまで巻き込んでー！」

「わたしは大丈夫だけど…
わたし来て大丈夫なの？みんなより結構歳上だけど。」


みんな高校2年ってことは17でしょ？7つも離れてるけど…
そう言うと園子ちゃんは手をひらひらさせながら笑う。


「ああ、それなら大丈夫！
相手は全員大学生だから、JKなんておこちゃまー！って思われないようにサラさんはビジュアル担当なんだから！」

「サラさんは良くても、あの沖矢昴って人はいいのかー？
君のカレシだろ？」


世良ちゃんがわたしの方をニヤリと見ながら言う。
この子、見れば見るほど赤井さんに目元が良く似てるな…
そうまじまじと見ながらわたしは笑いながら返事をする。


「沖矢さんは大人だからそんなことで怒らないよ」


そう言った瞬間、何か誰かに見られているような視線を感じ、ハッと後ろを振り返った。
けれど特に誰かがこちらを見ている様子は見られず、


「どうしたの？サラさん」

「あ、ううん、何でも。行こう」


気のせいか…と思い、また前を見て歩いた。