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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第79章 約束のカケラ




朝起きて、赤井さんの顔を見るのが好き。
寝顔でも起きてる顔でも、どっちでも。

ご飯を食べながら、わたしに話してくれるのが好き。
たくさん話すのは得意じゃないくせに、出来るだけ言葉にしようとしてくれるから。

ポケットに手を入れたまま歩く姿が好き。

手を繋ぐ時、恋人繋ぎしてくれるのが好き。
赤井さんの長い指が心地いいから。

わたしが話してるのを塞ぐみたいな強引なキスが好き。
そのあと頬に手を寄せて見つめられると、もう赤井さんに心全部落とされてもいい。と思えてしまう。

赤井さんと身体をつなげる時間が1番幸せ。
彼の体温が生きてるって実感させてくれるから。
唇も手つきも、一挙一動がわたしを愛してくれていると感じることができるから。


「赤井さん」


気付けばわたしの目から涙が溢れて頬を濡らす。


「…サラ…?」

「っ…ごめんなさ…っ…わたし、赤井さんのこと忘れるとか…最低だ…」

「サラ?」

「1番、忘れちゃいけない人なのに…
大好きなのに」

「まさか…思い出したのか?」

「っ…」


涙が喉を犯し、頷くことしかできない。
そんなわたしを、赤井さんはこれまでとは比べ物にならないぐらい強い力でぎゅっ…と抱きしめた。


「サラ…」

「赤井さ…ごめんなさ


そして謝るわたしの言葉を塞ぐみたいに、キスをした。


ほら、そのキスが大好きなの
やっと思い出した…

懐かしいような、温かい赤井さんの唇が自分の唇に重なっている愛しい感覚。
それを目を閉じて味わっていると、ゆっくりと離れた。

あぁ、キスってこんなに短かったっけ


寂しくてたまらなくなって、さらに罪悪感で感情がぐちゃぐちゃなわたし。
そんなわたしを必死な表情で見つめながら、赤井さんは言った。


「サラ…結婚しよう」


わたしの右頬には、わたしの右目から溢れた涙が伝った。
そして左頬にも涙が一筋。

それはキスの時わたしの頬に移った赤井さんの涙だった。


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