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【R18】You belong with me 【赤井秀一】

第72章 黒く、暗く




病院に到着した俺は車を飛び出し、一目散に受付に駆け寄ると必死の形相でFBIの手帳を見せた。


「さっきこの病院に、ホテルから若い女性が運ばれてきただろ!?
今どこに?!」

「ただいまオペ中です。
…こちらへどうぞ」


そう言って通されたのは、手術中という赤いランプが点灯している自動ドアの前。


キャメルがその前のベンチで項垂れて座っている。


「赤井さん…」

「なにがあった?」

「私にもわかりません。
ホテルで張り込んでいると、従業員の叫び声が聞こえて…
駆けつけてみるとそこに、サラさんが…血を流して倒れていて…」


その様子を思い出したのか、キャメルは青ざめた顔をしながらまた両手で頭を抱えた。

しばらくすると、ジェイムズとジョディも慌ててこの病院に集まってきた。


「秀!サラちゃんは…」

「…手術中らしい」

「…そんなに深刻な状況なの…?キャメル!一緒に救急車に付き添ったんでしょ?」

「わかりません。
…けど、救急車の中で呼びかけても目を開けなくて…っ」


キャメルは一度顔を上げてそれだけ答えると、グッと悔しそうに手を握りながら、再び項垂れて下を向いた。

そのとき

手術中のランプが消灯し、俺たちは一斉に手術室の前に駆け寄った。

その数秒後にウィーンと機械音を立てて自動ドアが開き、出てきたのは男性医師と女性医師。

男性医師はその女性医師に


「後は任せた」


そう言って、その場を立ち去った。


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